印象派画家とされるアメリカ人女性画家メアリー・カサットの版画作品「沐浴する女性」です。
カサットはアメリカ人ですが、主にヨーロッパで活躍、当時パリで大流行していた日本の浮世絵の影響を受けて制作された作品です。
カサットは、同じ印象派画家とされるエドガー・ドガに大きな影響を受けており、ドガ同様に絵画においてもパステル画や本作品のような版画なども制作しています。
本作品「沐浴する女性」はカサットの版画の代表作とされています。
作品 沐浴する女性
本作品「沐浴する女性」は、他には「沐浴」「湯浴み」「髪を洗う女」などと呼ばれることもあります。
版画である本作品はアメリカの複数の美術館で所蔵されています。
「沐浴する女性」
(1890-1891年頃)
平面的な描写が日本の浮世絵の影響が大きいことを感じさせる作品です。
青い壁を背景に意図的に色数を抑えた描写をしており、より女性の丸みを帯びた体の印象や水差しの描写を鑑賞者に印象付けています。
洗面台や鏡の直線的描写により女性の背中や腕の曲線がより強調されています。
女性の着ている服の配色も色数を抑える他、配色も抑えられた配色をしており、画面により簡潔な印象を与えています。
女性の足元には水差しが配置されており、丸みを帯びた形や白い水差しに控えめな飾り絵が描かれており、本作品の女性を表しているように感じます。
本作品はカサットが影響を受けたドガを驚かし、絶賛されたと言われています。
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