ジョン・エヴァレット・ミレイ 「シャボン玉」

絵画

ラファエロ前派の画家ジョン・エヴァレット・ミレイの作品です。

作品「シャボン玉」は石鹸の宣伝広告のイラストとして使用され有名になり、ミレイの代表作の一つとなります。

作品:シャボン玉

モデルは、ミレイの孫で4歳ぐらいの時に描かれました。

当初は、「子供の世界」という題名でしたが、ミレイ自身により「シャボン玉」という題名に変更されました。

シャボン玉
1885-1886年

1885-1886年
ジョン・エヴァレット・ミレイ
「シャボン玉」
レディ・リーヴァー美術館蔵
(イギリス ポート・サンライト)

この作品では、人生の儚さと脆弱さを表現しています。

作品の奥には、植物が鉢植えで生き生きと生えており、前面には壊れた鉢が描かれています。

植物は生が儚いことと壊れた鉢は死が避けられないことを表現しています。

ヴァニタス画

ミレイは、当初ヴァニタス画を描く予定だったようです。

ヴァニタス画は、16~17世紀にヨーロッパ北部で多く描かれた絵で、豊かさを表す果物などの静物のなかに頭蓋骨などの死を表す静物を描き生や美しさ、栄華などが儚いものであることを表現したものです。

シャボン玉を吹く少年と静物
1635-1636年

1635-1636年頃
ヘラルト・ドウ
「シャボン玉を吹く少年と静物」
国立西洋美術館蔵(日本 東京)

ミレイは、ヘラルト・ドウの「シャボン玉を吹く少年と静物」に影響を受け、「しゃぼん玉」を制作したとも言われています。

所有者

本作品を宣伝広告のイラストで使用した石鹸会社が最終的に購入しましたが、その石鹸会社は買収、合併などの後、食品・一般消費財のユニリーバ社となり、作品の所有権もユニリーバ社が保有しています。

現在は、ユニリーバ創設者のコレクションを中心所蔵しているイギリスのレディ・リーヴァー美術館に長期貸し出しを行っています。

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