ド・ブロイ公爵夫人の肖像 ドミニク・アングル

絵画

新古典主義の巨匠 ドミニク・アングルが描いた「ド・ブロイ公爵夫人の肖像」です。

モデルは、後にフランス首相となるアルベールト・ド・ブロイと結婚したポリーヌ・ド・ブロイという女性です。

アングルの他の作品同様、骨格的に不自然な描写、装飾品や衣服の精密な描写がされています。

精密な装飾品、衣服

夫人が身に着けている、豪華な装飾品や衣服が精密に描かれています。

特に水色のサテンのドレス、レースの飾りの描写は緻密です。

サテンの光沢、皺や質感が精密に表現されています。

レースの透ける様子、レースの模様の表現が実物のようです。

アームチェアの細かなディテール、手袋と帽子の描写まで細かくされています。

不自然な骨格

アングルの他の作品同様に少し骨格が不自然です。

首が少し長く描かれ、肩幅も骨格を無視した狭さです。

また、肌に皺ひとつありません。

グランド・オダリスク
1814年

1814年
ドミニク・アングル
「グランド・オダリスク」
ルーヴル美術館蔵(フランス パリ)

アングルの作品で最も有名な、「グランド・オダリスク」でも背中が異常に長く描かれ、皺は描かれていません。

アングルは、卓越した技術をもっており身体を正確に描く事は可能でしたが、自身の美意識のもと身体を歪めて描いています。

1851-1853年
ドミニク・アングル
「ド・ブロイ公爵の肖像」
メトロポリタン美術館蔵(アメリカ ニューヨーク)
Bitly

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