ルノワール リーズ・トレオ

絵画

1866年から1872年にかけて、ルノワールはリーズ・トレオという女性をモデルに数点作品を制作しています。

彼女は、ルノワールの恋人だったようです。

日傘のリーズ」は、リーズ・トレオをモデルにした作品でサロンにも展示され、ルノワール初期の成功作ともなっています。

作品:日傘のリーズ

日傘のリーズ
1867年

1867年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
「日傘のリーズ」
フォルクヴァンク美術館(ドイツ エッセン)

1864年以降サロンで落選が続いていたルノワールが、諦めずにサロン出展を続け1868年入選を果たした作品で、サロンで好評を得ます。

本作品の前年にルノワールは、リーズ・トレオをモデルに「狩りをするディアナ」という作品をサロンに出展しましたが、落選しています。

狩りをするディアナ
1867年

1867年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
「狩りをするディアナ」
ナショナル・ギャラリー(アメリカ ワシントンD.C.)

作品:夏・習作

日傘のリーズ」で好評をえたルノワールは、再びリーズ・トレオをモデルに「夏・習作」を制作、サロンへ出品、入選しています。

1868年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
「夏・習作」
旧国立美術館蔵(ドイツ ベルリン)

日傘のリーズ」と比較して、タッチが荒いため作品名に「習作」とつけて、批評をかわそうとしたとされています。

徐々に印象派風な作風となっていっているとも言えます。

作品:浴女とグリフォンテリア

浴女とグリフォンテリア
1870年

1870年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
「浴女とグリフォンテリア」
サンパウロ美術館蔵(ブラジル サンパウロ)

夏・習作」の翌年、リーズ・トレオをモデルに「浴女とグリフォンテリア」を出品し入選しています。

クールベの写実主義の影響を受けた作品と言われています。

リーズ・トレオの肖像写真

引用:Wikipedia

リーズ・トレオは、別の男性と結婚し、その後はルノワールのモデルとなることはありませんでした。

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