フランソワ・ブーシェ 「昼食(朝食)」

絵画

ロココ期を代表する画家フランソワ・ブーシェが描いた風俗画「昼食(朝食)」です。

昼食の様子を描いたものか、朝食の様子を描いたものかで定まっておらず、作品名は昼食とされる場合と朝食とされる場合があります。

フランソワ・ブーシェは豪華な神話画や「ポンパドゥール夫人」のような王室や貴族の肖像画を多く描いていましたが、本作のような風俗画も描くなと幅広いレパートリーの画家でした。

本作品「昼食(朝食)」は、当時の貴族の日常の生活の様子を知ることもできる作品としても評価されている作品です。

作品 昼食(朝食)

ロココ期の作品で、貴族が昼食もしくは朝食をとる様子を描いています。

1739年
フランソワ・ブーシェ
「昼食(朝食)」
ルーブル美術館蔵(フランス パリ)

作品には2組の母子と給仕の男性が描かれています。両母子とも母親がスプーンで飲み物をすくって子供に与えようとしているようです。

飲み物は給仕が持つポットがショコラポットからホットチョコレートのようです。

当時、朝食としてホットチョコレートを飲むのが貴族の間で流行っていたこともあり、本作品が貴族の朝食を描いたものとも考えられています。

画面端には、中国の磁器のような壺が描かれており、当時、中国磁器が流行していたことが作品に反映されています。

また、給仕の後ろに描かれている人形の置物も東洋的な人形の置物のようにも見えます。

本作品は、左に描かれた大きな窓から陽が入り登場人物を照らす構図になっており、対角線にて登場人物を配置しているようにも見えます。

画面左から陽の光が入るような構図は、フェルメールのような17世紀のオランダ地方の画家たちの構図で、ブーシェも本作品に取り入れたのではないかとも言われています。

牛乳を注ぐ女」(ヨハネス・フェルメール
1658‐1660年

1658‐1660年
ヨハネス・フェルメール
「牛乳を注ぐ女」
アムステルダム国立美術館蔵
(オランダ アムステルダム)

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