フランス新古典主義のドミニク・アングルはラファエロを非常に尊敬しており、ラファエロの人生についての連作を作成しようとしました。
連作の構想は、途中でやめてしまいましたが、この作品はラファエロがある有名な作品を制作しているアトリエの様子として描かれました。
本作品では、画中画としてラファエロの作品も描かれています。
作品:ラファエロとラ・フォルナリーナ
ルネサンス期の巨匠ラファエロとその恋人と考えられているマルゲリータ・ルティが描かれています。
フォルナリーナとはパン屋の娘と言う意味でマルゲリータ・ルティの事と考えられています。
本作品は、ラファエロが作品「ラ・フォルナリーナ」が制作途中の様子を想像して描いています。
「ラファエロとラ・フォルナリーナ」
(1814年)
モデルであるラ・フォルナリーナはモデルであることをやめてラファエロに抱きついています。
一方、ラファエロは作品に夢中で、手に絵筆をもって視線も作品に向けたままです。
芸術家は、愛や欲望に負けずに使命である芸術に集中しなければならないと言うことを表現していると言われています。
作品中のラファエロの作品
この作品は、ラファエロが作品「ラ・フォルナリーナ」を制作している途中の様子を描いています。
作品中には途中の「ラ・フォルナリーナ」が画中画として描かれています。
「ラ・フォルナリーナ」
(1518-1519年)
背景に「小椅子の聖母」が描かれています。
「小椅子の聖母」の聖母のモデルも同じモデルでマルゲリータ・ルティという説もあり、画中画として描かれていると思われます。
「小椅子の聖母」
(1513-1514年)
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