エドゥアール・マネ オペラ座の仮面舞踏会

絵画

エドゥアール・マネがパリのオペラ座で開催された仮面舞踏会の様子を描いた作品「オペラ座の仮面舞踏会」です。

マネは、本作品を1874年にサロンに出品していますが落選しています。

本作品は黒い燕尾服とシルクハットの男性たちを多く配置し黒を多く配色した作品とし、アクセント的に男性たちの間に舞踏会に参加する娼婦たちを描いて、黒の印象をより強めています。

マネ自身も仮想舞踏会に一度参加しており、本作品中も自身の自画像を描いています。

また、本作品はスペインルネサンス期のエル・グレコの「オルガス伯の埋葬」から着想を得ているのではないかとの指摘もされています。

作品 オペラ座の仮面舞踏会

マネは当時の風俗や社会の様子を作品として多く制作しており、本作品もその中の一つです。

オペラ座の仮面舞踏会
1873年

1873年
エドゥアール・マネ
「オペラ座の仮面舞踏会」
ナショナル・ギャラリー(アメリカ ワシントン)

本作品にはマネの友人や知人が多く描かれていると言われ、マネ自身も作品中に描かれていると言われています。

右から2番目の鑑賞者を見つめる男性がマネだとされています。

黒い燕尾服の男性たちで作品の下段の配色は黒色が大半をしめ、重いイメージを持ちますが、作品上段は白色のテラスと足だけ描かれた娼婦の明るい色の靴などで軽いイメージを与えており、対比されています。

本作品「オペラ座の仮面舞踏会」は200年程前の作品、エル・グレコの「オルガス伯の埋葬から」着想をえているとの指摘がされています。

オルガス伯の埋葬
1586-1588年

1586-1588年
エル・グレコ
「オルガス伯の埋葬」
サント・トメ教会(スペイン トレト)

エル・グレコは作品中に自信を高く評価しサポートしてくれた聖職者や高い地位の人々を描いたとされ、マネが作品に自身の友人や知人を描いたのも、「オルガス伯の埋葬」を参考にしたのかもしれません。

エル・グレコが描いた黒装束の男性たちは、聖職者たちですが、マネは仮想した娼婦たちに会いに来た上流階級の男性たちに置き換えており、強烈な皮肉が込められていると言われています。

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