エル・グレコ 「ロウソクに火を灯す少年」

絵画

16世紀、ルネサンス後に流行した人体が引き伸ばされたような描写をしたマニエリスム期に活躍したギリシア人画家エル・グレコの作品「ロウソクに火を灯す少年」です。

エル・グレコの初期の作品で、その後のエル・グレコの特徴的な縦に延ばされたような人物描写はされていません。

エル・グレコは、17世紀以降のバロック絵画の隆盛により忘れられた画家となってしまいますが、20世紀に入り印象派の画家たちをはじめ、特にパブロ・ピカソに再評価された画家です。

本作品「ロウソクに火を灯す少年」は明暗対比されており、後に流行するバロック様式のように思われますが、古代ギリシアの絵画を再現した作品とされています。

作品 ロウソクに火を灯す少年

エル・グレコの初期の作品で、スペインで活躍する前にイタリア ローマに滞在していた時期に制作した作品とされています。

ロウソクに火を灯す少年
1571-1572年

1571-1572年
エル・グレコ
「ロウソクに火を灯す少年」
カポディモンテ美術館蔵(イタリア ナポリ)

題名ではロウソクとされていますが、少年が燃え木に火を移している場面を描いています。

少年は頬を膨らまして息を吹きかけ炎の勢いを強めています。

暗闇の中で炎の光に照らされた少年を強く印象付けています。

また、少年の視線の先の炎の描写も細かく、炎の揺らめきを確認できます。

本作品は、暗闇と炎の明かりの強い明暗対比から、後にカラヴァッジョに代表されるバロック的な表現の先駆けともされていましたが、現在は、古典美術を再現するために制作されたと考えらています。

古代ローマの「博物誌」という書物に記載されていた「火を吹いている少年」の再現を試みた作品とされています。

エル・グレコは本作品の少年の構図を他の作品「寓話」でも使用しています。

寓話
1580年頃

1580年頃
エル・グレコ
「寓話」
プラド美術館蔵(スペイン マドリード)

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