ポール・セザンヌ 「アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」

絵画

ポスト印象派の画家として近代絵画に大きな影響を与え、近代絵画の父とも呼ばれることがあるポール・セザンヌの作品「アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」です。

アンブロワーズ・ヴォラールは当時まだ無名だった印象派やポスト印象派を支援した画商で、セザンヌの友人ともなっていました。

セザンヌの唯一個展を開催した画商でもあります。

ヴォラールの肖像画は彼が支援した画家であるルノワールピカソなども制作しています。

作品 アンブロワーズ・ヴォラールの肖像

ヴォラールは当時まだ無名だった印象派やポスト印象派の画家を支援した画商です。

ヴォラールの肖像画は支援した画家たちが肖像画を残していますが、セザンヌの制作したヴォラールの肖像画は、直線的な描写となっています。

アンブロワーズ・ヴォラールの肖像
1899年

1899年
「アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」
プティ・パレ美術館蔵(フランス パリ)

表情の表現はされておらず、肖像画と言うよりは静物画の印象を受けます。

ソファーに腰かけている体も直線的な描写がされており、生命感は感じられません。

セザンヌはヴォラールを物として捉え、静物画と同様に描いたと考えられます。

本作品を制作した当時、セザンヌは印象派的な画風から独自の画風の確立を試みており、対象物を太い輪郭線で囲み、面の集合体のような描写で立体感を表現していました。

この表現は、その後のキュピスムという遠近法を無視し、対象物の単純化、抽象化した近代絵画の技法へと発展していきます。

セザンヌ同様にヴォラールに支援されたルノワールが制作したヴォラールの肖像画とはともて対照的です。

アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」(ピエール=オーギュスト・ルノワール
1908年

1908年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
「アンブロワーズ・ヴォラールの肖像」
コートールド美術研究所蔵(イギリス ロンドン)

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