ポスターで有名なアルフォンス・ミュシャの油絵の一枚
「ボヘミアの唱」がおすすめ。
油絵への傾向のきっかけ
ミュシャと言えば、ポスターが有名ですが、晩年は、油絵創作に情熱をかけています。
それは、当時、ゲルマン民族の国、オーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあった祖国チェコとスラブ民族への強い愛でした。
ミュシャは1900年のパリ万博で、何点かのポスターやガイドブックの作成の仕事を受けます。
そんな中、ボスニア・ヘルツェゴビナ館の装飾の仕事を受け、」取材、準備のため、南スラブ諸国を訪れます。
その際、他民族からの支配、抑圧に苦しむ同胞のスラブ民族を見て心を痛めます。
ボスニア・ヘルツェゴビナ館の壁画を作成するなか、彼は全スラブ民族の歴史を描いていくことを決心します。
戦後の平和と祖国への賛歌
この「ボヘミアの唱」は、パリ万博後に勃発した第一次世界大戦(1914-1918年)が終戦し、スラブ諸国が解放、独立するなど平和と祖国チェコの新たな国造りの希望を描かれているような印象を受けます。
穏やかな少女の表情とくつろいで空を見上げる少女たちに、平和で穏やかな気持ちにさせてくれます。
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