寄せ絵(だまし絵)

絵画
1590年-1591年 「ウェルトゥムヌスに扮するルドルフ2世」 ジュゼッペ・アルチンボルト作

動物や人間、野菜などあるジャンルのものを集めて、人の顔などを描く「寄せ絵」という絵があるのはご存じでしょうか?

少し気持ち悪い気もする絵ですが、不思議と目を引かれる絵です。

西洋では ジュゼッペアルチンボルト 、日本では、歌川国芳の作品が代表的です。

西洋の「寄え絵」

西洋の「寄せ絵」としては、16世紀(1526年-1593年)のイタリア人画家ジュゼッペアルチンボルトという画家の作品が有名です。

(ジュゼッペ・アルチンボルドの主な「寄せ絵」作品)

《四大元素》1566年(ウィーン美術史美術館所蔵)

大地
大気

《四季》1573年(ルーブル美術館所蔵)

アルチンボルトは、イタリア人ですが、オーストリアのウィーンで宮廷画家として3代の皇帝に仕え、貴族の爵位も与えられるほど皇帝に気に入られ、著名な画家でした。

作品は、当時(ルネサンス期)盛んに行われた自然科学の研究の対象であった自然界の多種多様な動植物を描写することにより、皇帝の支配が広くいろいろな物に行きわたっていることを表現していると言われています。

日本の寄せ絵:歌川国芳

日本では、19世紀(1798年-1861年)の江戸末期の浮世絵師歌川国芳の寄せ絵(だまし絵)が代表的です。

1847年
「みかけハこハゐが とんだいゝ人だ」
(意味)大勢の人が寄ってたかって、最後には、いい人が出来た。兎角、人の事は人にしてもらわなければ、いい人には成らぬ
1847年
「人かたまつて人になる」

日本の寄せ絵は、西洋のものに比べて、漫画的な印象を受け、気持ち悪さは無い気がします。

歌川国芳は、武者絵で一世を風靡した後、上記の寄せ絵や当時の政治を風刺した絵など多様な作品を残した人気絵師でした。

歌川国芳の美術館

2021年3月末に岡山県倉敷市の美観地区の旅館を再生させた国芳館がオープンしました。

歌川国芳と門人の作品約100点、展示されています。

開館時間 10:00-18:00(入館17:30まで)

休館日 火曜日

入館料 一般:1,300円、大学・高校生:1,000円、中学・小学生:500円、未就学児:無料

歌川国芳の企画展(20201年9月24日~10月24日)

東京の太田記念美術館で歌川国芳の企画展が予定されています。

入館料は、一般:1,000円、大高生:700円、中学生以下:無料 となっています。

JR山手線の原宿駅表参道口より徒歩5分
東京メトロ千代田線/副都心線:明治神宮前駅5番出口より徒歩3分
と抜群の立地です。(駐車場は無し)

開館時間は、10:30~17:30(17:00までの入館)

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