スペインの代表的画家フランシスコ・デ・ゴヤが自身のパトロンでスペイン名門貴族であるアルバ女公爵を描いた作品です。
「白衣のアルバ女公爵」と対の作品となっており、2年遅くこちらの作品が完成しています。
ゴヤはアルバ公爵邸にアトリエを提供され、アルバ女公爵をモデルとした作品を多くのこしています。
また、その作品の内容から2人には私的関係があったとの推測もされています。
黒衣のアルバ女公爵
本作品のアルバ女公爵は35歳で、彼女の夫はすでに亡くなっており喪服を着た姿を描いています。
「黒衣のアルバ女公爵」
(1797年)
私的な関係が推測されるゴヤとアルバ女公爵ですが、本作品でもそれが疑われます。
作品中でアルバ女公爵は地面を指さしています。
そこには、「ゴヤだけ」と記されています。
また、アルバ女公爵がはめている2つの指輪には一つには「アルバ」もう一つには「ゴヤ」と彫られています。
白衣のアルバ女公爵
「白衣のアルバ女公爵」
(1795年)
「黒衣のアルバ女公爵」と対となる作品で、2年早く制作されています。
この作品でもアルバ女公爵が指さす先にはゴヤのサインと制作年1795が記載されています。
ゴヤの代表作である「裸のマハ」「着衣のマハ」の女性の顔はアルバ女公爵に似せて描かれているとも言われています。
「着衣のマハ」
(1803年頃)
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