印象派の代表的な女流画家ベルト・モリゾの作品「バルコニーの女と子ども」です。
女性の目線から母親と子供の様子を描いた作品が多いベルト・モリゾですが、本作品も女性と子どもを描いています。
作品に描かれている場所は、モリゾ家のバルコニーで女性はベルト・モリゾの姉とその子供ではないかとされています。
本作品は東京のアーティゾン美術館に所蔵されています。
作品 バルコニーの女と子ども
本作品は1872年に制作された作品で、1870年におきた普仏戦争でパリを避難していたモリゾ家がパリに戻ってきた後に描いた作品です。
「バルコニーの女と子ども」
(1872年)
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ベルト・モリゾ
「バルコニーの女と子ども」
アーティゾン美術館蔵(日本 東京)
バルコニーの柵の下にはセーヌ川が描かれ、奥にはオテル・デ・ザンヴァリッドというパリ市内にある軍病院の金色の塔が描かれています。
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オテル・デ・ザンヴァリッド
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女性の黒い服や空の色など、少し暗い印象を受けるのは、普仏戦争から2年しかたっていないからかもしれません。
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暗い配色のなかで子供の青い服がアクセントになっており、今後の明るい未来を示しているようです。
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また、子供の服と同様にバルコニーの端、画面右上に花瓶に生けられた花が鮮やかに描かれており、暗めの配色の背景を強調しているようです。
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本作品ではバルコニーから外を眺める女性と子どもが描かれていますが、当時はまだ、女性が画家として活躍するのが難しい環境で、バルコニーの内と外でその抑圧された環境を投影しているとも言われています。
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