モネやルノワールの印象派に参加しつつ、その後印象派の画風では満足できず印象派を離れ、独自の様式を探求したポール・セザンヌの作品です。
セザンヌは物の形を幾何学的にとらえて表現しようとし、近代絵画に大きな影響を与えました。
サント・ヴィクトワール山は、セザンヌの故郷にある標高1,000m程の山で、印象派を離れ故郷に戻ったのち油絵で44点、水彩画で43点を描いています。
作品 サント・ヴィクトワール山
「サント・ヴィクトワール山」
(1875年頃)
幾何学的な描写で自然らしさは消えた表現となっています。
セザンヌは、直線を水平、垂直など一定方向に筆をすすめリズム感や遠近感を表現しようとしています。
「サント・ヴィクトワール山」
(1904年)
セザンヌは1880年頃から亡くなる1906年までの約20年間の間、サント・ヴィクトワール山を描き続けました。
上記の最晩年の作品では、さならに幾何学的な描写がすすでおり、その後の近代絵画のキュビズムへつなが技法が見られます。
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