ウィーン/美術史美術館(ブリューゲルコレクション)

美術館

ヨーロッパを支配したハプスブルク家のコレクションを所蔵する

オーストリア、ウィーンの美術史美術館は、質量ともにヨーロッパ屈指の傑作が所蔵されています。

世界最多のブリューゲル作品数

ウィーンの美術史美術館は、現存しているピーテル・ブリューゲルの作品40点ほどのうち、12点を所蔵しており、世界最大のコレクションとなっています。

所蔵されているピーテル・ブリューゲル作品

1559年「謝肉祭と四旬節の喧嘩」
1560年「子供の遊戯」
1562年「サウルの自害」
1563年「バベルの塔」-①
1564年「ゴルゴダの丘の行進」
1565年「雪中の狩人」-②
1565年「牛群の帰り
1565年「暗い日」
1567年「パウロの回心」
1568年「農民の婚宴」
1568年「農民の踊り」
1568年「農夫と鳥の巣取り」

バベルの塔ブリューゲルは3点、バベルの塔を主題に作品を制作しましたが、現存は、2点。(他1点は、ロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニング美術館所蔵)。作品は、木版に油彩で描かれた板絵。

雪中の狩人:左下に狩りから帰る村人、右上にスケートに興じる村人、さらに右上に山岳が描かれており、遠近法が利用されています。

農民の婚宴、④農民の踊り:ブリューゲルは「農民画家」と言われ、当時、虐げられていた農民の生活をえがいています。両方の絵とも当時の農民の生活が細かく描かれており、細部までみると、いろいろな農民が描かれ、特に主人公も決められていないようです。

ピーテル・ブリューゲル

生誕は1525-1530年と言われますが、正確な資料が残っていない為、確定はしていません。フランドル地方(現ベルギーの一部)の出身で、教育を受けた都市生活者であったと考えられているようです。

初期の作品は、上からの視線で、多くの人々が描かれ、またそれぞれの人々が細かく描写されています。(「謝肉祭と四旬節の喧嘩」「子供の遊戯」

中期作品では、「バベルの塔」を代表例に宗教的に背景がある作品を作成(「バベルの塔」「ゴルゴダの丘への行進」

後期には、農民画家と呼ばれる所以となる農民の生活を描いた作品が多くなっていきます。(「農民の婚宴」「農民の踊り」

彼の2人息子や孫も画家として成功しており、その後の美術界に影響を与えています。

美術史美術館

ブリューゲルの作品の他、ラファエロ、ルーベンス、フェルメール、レンブラントの名画が所蔵されています。
ラファエロ「牧場の聖母」フェルメール「絵画芸術」は彼らの代表的作品)

1506年 ラファエロ「牧場の聖母」
1667年 フェルメール「絵画芸術」

絵画の他、古代エジプト、古代ギリシャ、古代ローマの彫刻、貨幣コレクションなども展示されています。

マリアテレジアの銅像に向かって左が美術史美術館、右が自然史博物館と対になっています。(対の建築物となっています。

マリアテレジア像
美術史美術館
自然史博物館

トラムや地下鉄の駅から徒歩2-3分と近く、アクセスも良くウィーン観光の際は、必見の美術館です。

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